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11/29のツイートまとめ
2012.11.30 [Fri]
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11/28のツイートまとめ
2012.11.29 [Thu]
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11/27のツイートまとめ
2012.11.28 [Wed]
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鉄と墨家についてー
2012.11.28 [Wed]
![]() 鉄についてとても参考になった『鉄の道、海の道』はー『ここ』 鉄の「浸炭法」発見(ヒッタイト人が錬鉄を木炭に混ぜて熱しハンマーで叩く工程を繰り返すことで青銅より硬くて強靭になる事を発見。紀元前1500年頃)からすぐにと言っていいほどアジアでも。 これは時代的に騎馬民の祖スキタイが東征して残した墓遺跡の時代(紀元前十数世紀)と一致する。 ステップの道を騎馬で移動する騎馬民とそれ以外は、ジェット機と徒歩くらいの差がでる。 これが日本(東北以外)~中国~モンゴル~トルコでの鉄=テツというチュルク語系呼称と、日本東北地方~朝鮮半島~満州~シベリアでのツングース語形呼称という鉄の伝播路の違いであり、後者の方がステップの道を使ってより早く伝わったのではと思う。 ただ以下からは、より南の後のシルクロード経由や、海の道経由のどちらかが鉄(テツ)呼称の理由と思うが・・どちらもありえる。 《日本最古の製鉄遺跡といえば今のところ広島県三原市の小丸遺跡だと言われますがだいたい3世紀頃で古墳時代初期か弥生時代晩期とされます。そして製鉄技術は朝鮮半島から渡って来たと一般に言われます。 朝鮮半島では紀元後(何世紀かは不明)半島南部に製鉄遺跡が見つかっていますが、これは中国から渡ってきた技術でした。 では中国ではどうでしょうか?最古の製鉄遺跡はだいたい紀元前8世紀頃のものが河北省で見つかっています。しかしこれは鋳鉄(鋳型に流し込んだだけのもの)で、脆く壊れやすいものでした。 実は鉄器自体は青銅器とそう変わらない時期に見つかっているのです。しかし銅と錫の合金である青銅器のほうがはるかに強靭で鉄よりも融点が低い(鉄1200度に対し700~900度)ので世界中で急速に普及しました。 鉄器が青銅器にとって代わるのはアナトリア(現在のトルコ半島)に勃興した古代帝国ヒッタイトにおいてでした。ヒッタイト人は錬鉄を木炭に混ぜて熱し、ハンマーで叩くという工程を繰り返すことで、青銅より硬くて強靭になる事を発見し所謂「浸炭法」を確立します。紀元前1500年頃のことです。》 《こうしてできた鋼(はがね)は青銅製の武器を駆逐し、ヒッタイトはオリエント世界においてにわかに強大化しました。しかし浸炭法は莫大な火力を必要としそのための木炭を製造するために森林を伐採したため、国土が荒廃し最期は海の民という謎の民族の侵攻をうけ紀元前1200年滅亡します。》 《浸炭法を独占していたヒッタイトが滅亡したため、新しい製鉄技術は世界に拡散しました。古代世界においてはインドが最も高い製鉄技術を持っていたと言われますが、これはヒッタイトと同じ印欧語族であるアーリア人に伝わったものでしょう。 中国大陸で浸炭法が普及したのはおそらく戦国時代から秦漢時代にかけて。ですからヒッタイト滅亡から1000年ほど後になります。》 《製鉄技術が海路から伝わった傍証として、アンコールワットを建造したクメール王朝(カンボジア)や古代海洋交易民族として名高いベトナム南部にあった占城(チャンパー)王国はインドの影響を強く受けヒンドゥ-教や小乗仏教あるいはそれを基に独自に発展した宗教を信仰していました。 また中国においても春秋戦国時代を通じて最も鉄器製造が盛んだったのは呉越の地(江蘇・浙江省)、次いで斉の地(山東省)と皆海に面しているのです。また蜀の地(四川省)も鉄器で有名ですがこれもインドや東南アジアに面しています。 一説では三国志で有名な諸葛亮の南蛮遠征も交易路確保の他に良質な鉄を求める目的もあったといわれているほどです。》 伊賀・甲賀・雑賀等と似ていて非攻・専守防衛・中立(傭兵的)で、「任」や「兼愛」(=博愛)を重視した墨家は日本列島へと亡命したのでは・・ 呉越や秦から大船団でやって来た徐福以外にも歴史に残らない渡来文化は多い。『墨子』はー『ここ』 |
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11/26のツイートまとめ
2012.11.27 [Tue]
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「五月のリボン」他 佐川ちか
2012.11.26 [Mon]
![]() 五月のリボン 左川ちか 窓の外で空気は大聲で笑つた その多彩な舌のかげで葉が群になつて吹いてゐる 私は考へることが出来ない 其處にはたれかゐるのだらうか 暗闇に手をのばすとただ風の長い髪の毛があつた 【花咲ける大空に】 左川ちか それはすべて人の眼である。 白くひびく言葉ではないか。 私は帽子をぬいでそれ等をいれよう。 空と海が無数の花弁(はなびら)をかくしてゐるやうに。 やがていつの日か青い魚やばら色の小鳥が私の顔をつき破る。 失つたものは再びかへつてこないだらう。 雲のやうに 果樹園を昆虫が緑色に貫き 葉裏をはひ たえず繁殖してゐる。 鼻孔から吐きだす粘液、 それは青い霧がふつてゐるやうに思はれる。 時々、彼らは 音もなく羽搏(はばた)きをして空へ消える。 婦人らはいつもただれた目付で 未熟な実を拾つてゆく。 空には無数の瘡痕がついてゐる。 肘のやうにぶらさがつて。 そして私は見る。 果樹園がまん中から裂けてしまふのを。 そこから雲のやうにもえてゐる地肌が現はれる。 【Finale】 左川ちか 老人が背後で われた心臓と太陽を歌ふ その反響はうすいエボナイトの壁につきあたつて いつまでもをはることはないだらう 蜜蜂がゆたかな茴香の花粉にうもれてゐた 夏はもう近くにはゐなかつた 森の奥で樹が倒される 衰へた時が最初は早く やがて緩やかに過ぎてゆく おくれないやうにと 枯れた野原を褐色の足跡をのこし 全く地上の婚礼は終わつた 【青い馬】 左川ちか 馬は山をかけ下りて発狂した。その日から彼女は青い食物を食べる。 夏は女達の目や袖を青く染めると街の広場で楽しく廻転する。 テラスの客等はあんなにシガレットを吸ふのでブリキのやうな空は 貴婦人の頭髪の輪を落書きしてゐる。 悲しい記憶は手巾のやうに捨てようと思ふ。恋と悔恨とエナメルの靴を 忘れることが出来たら! 私は二階から飛び降りずに済んだのだ。 【昆虫】 左川ちか 昆虫が電流のやうな速度で繁殖した。 地殻の腫物をなめつくした。 美麗な衣裳を裏返して、都会の夜は女のやうに眠つた。 私はいま殻を乾す。 鱗のやうな皮膚は金属のやうに冷たいのである。 顔半面を塗りつぶしたこの秘密をたれもしつてはゐないのだ。 夜は、盗まれた表情を自由に廻転さす痣のある女を有頂天にする。 海が天にあがる。 【The street fair】 左川ちか 舗道のうへに雲が倒れてゐる 白く馬があへぎまはつてゐる如く 夜が暗闇に向つて叫びわめきながら 時を殺害するためにやつて来る 光線をめつきしたマスクをつけ 窓から一列に並んでゐた 人々は夢のなかで呻き 眠りから更に深い眠りへと落ちてゆく そこでは血の気の失せた幹が 疲れ果て絶望のやうに 高い空を支へてゐる 道もなく星もない空虚な街 私の思考はその金属製の 真黒い家を抜けだし ピストンのかがやきや 燃え残つた騒音を奪ひ去り 低い海へ退却し 突きあたり打ちのめされる 【緑】 左川ちか 朝のバルコンから波のやうにおしよせ そこらぢゆうあふれてしまふ 私は山のみちで溺れさうになり 息がつまつていく度もまへのめりになるのを支へる 視力のなかの街は夢がまはるやうに開いたり閉ぢたりする それらをめぐつて彼らはおそろしい勢で崩れかかる 私は人に捨てられた 錆びたナイフ 左川ちか 青い夕ぐれが窓をよぢのぼる。 ランプが女の首のやうに空から吊り下がる。 どす黒い空気が部屋を充たす―― 一枚の毛布を拡げてゐる。 書物とインキと錆びたナイフは私から少しずつ生命を奪ひ去るやうに思はれる。 すべてのものが嘲笑してゐる時、 夜はすでに私の手の中にゐた。 素朴な月夜 ルーフガアデンのパイプオルガンに蝶が止つた 季節はづれの音節は淑女の胸をしめつける 花束は引きむしられる 火は燃えない 窓の外を鹿が星を踏みつけながら通る 海底では魚が天候を笑ひ 人は眼鏡をかける ことしも寡婦になつた月が年齢を歎く 毎年土をかぶらせてね ものうげに跫音もたてず いけがきの忍冬にすがりつき 道ばたにうずくまってしまう おいぼれの冬よ おまえの頭髪はかわいて その上をあるいた人も それらの人の思い出も死んでしまった。 言葉 母は歌うように話した その昔話はいまでも私たちの胸のうえの氷を溶かす 小さな音をたてて燃えている冬の下方で 海は膨れ上がり 黄金の夢を打ちならし 夥しい独りごとを沈める 落葉に似た零落と虚偽がまもなく道を塞ぐことだろう 昨日はもうない 人はただ疲れている 貶められ 歪められた風が遠くで雪をかわかす そのように此所では 裏切られた言葉のみがはてしなく安逸をむさぼり 最後の見知らぬ時刻を待っている 緑の焔 私は最初に見る 賑やかに近づいて来る彼らを 緑の階段をいくつ も降りて 其処を通つて あちらを向いて 狭いところに詰つてゐる 途中少しづつかたまつて山になり 動く時には麦の畑を光の波が畝 になつて続く 森林地帯は濃い水液が溢れてかきまぜることが出来 ない 髪の毛の短い落葉松 ていねいにペンキを塗る蝸牛 蜘蛛は 霧のやうに電線を張つてゐる 総ては緑から深い緑へと廻転してゐ る 彼らは食卓の上の牛乳壜の中にゐる 顔をつぶして身を屈めて 映つてゐる 林檎のまはりを滑つてゐる 時々光線をさへぎる毎に 砕けるやうに見える 街路では太陽の環の影をくぐつて遊んでゐる 盲目の少女である。 私はあわてて窓を閉ぢる 危険は私まで来てゐる 外では火災が起 つてゐる 美しく燃えてゐる緑の焔は地球の外側をめぐりながら高く 拡がり そしてしまひには細い一本の地平線にちぢめられて消えてし まふ 体重は私を離れ 忘却の穴の中へつれもどす ここでは人々は狂つ てゐる 悲しむことも話しかけることも意味がない 眼は緑色に染まつ てゐる 信じることが不確になり見ることは私をいらだたせる 私の後から目かくしをしてゐるのは誰か? 私を睡眠へ突き墜せ。 【死の髯】 料理人が青空を握る。四本の指跡がついて、 ――次第に鶏が血をながす。ここでも太陽はつぶれてゐる。 たづねてくる青服の空の看守。 日光が駆け脚でゆくのを聞く。 彼らは生命よりながい夢を牢獄の中で守つてゐる。 刺繍の裏のやうな外の世界に触れるために一匹の蛾となつて窓に突きあたる。 死の長い巻鬚が一日だけしめつけるのをやめるならば 私らは奇蹟の上で跳びあがる。 死は私の殻を脱ぐ。 【眠つてゐる】 髪の毛をほぐすところの風が茂みの中を駈け降りる時焔となる。 彼女は不似合な金の環をもつてくる。 まはしながらまはしながら空中に放擲する。 凡ての物質的な障碍(しょうがい)、人は植物らがさうであるやうにそれを 全身で把握し征服し跳ねあがることを欲した。 併し寺院では鐘がならない。 なぜならば彼らは青い血脈をむきだしてゐた、背部は夜であつたから。 私はちよつとの間空の奥で庭園の枯れるのを見た。 葉からはなれる樹木、思ひ出がすてられる如く。あの茂みはすでにない。 日は長く、朽ちてゆく生命たちが真紅に凹地埋める。 それから秋が足元でたちあがる。 【海泡石】 斑点のある空気がおもくなり、ventilator が空へ葉をふきあげる。 海上は吹雪だ。紙屑のやうに花葩(はなばな)をつみかさね、 焦点のないそれらの音楽を舗道に埋めるために。 乾いた雲が飾窓の向ふに貼りつけられる。 うなづいてゐる草に、lantern の影、それから深い眠りのうへに、 どこかで蝉がゼンマイをほぐしてゐる。 ひとかたまりの朽ちた空気は意味をとらへがたい叫びをのこしながらもういちど 帰りたいと思ふ古風な彼らの熱望、暗い夏の反響が梢の間をさまよひ、 遠い時刻が失はれ、かへつて私たちのうへに輝くやうにならうとは。 (註) 海泡石=かいほうせき。粘土鉱物。 主成分は酸化マグネシウムと二酸化ケイ素。土状の白色の塊。 【白く】 芝生のうへを焔のやうにゆれ アミシストの釦がきらめき あなたはゆつくりと降りてくる 山鳩は失つた声に耳を傾ける。 梢をすぎる日ざしのあみ目。 緑のテラスと乾いた花弁。 私は時計をまくことをおもいだす。 白と黒 白い箭(や)が走る。夜の鳥が射おとされ、私の瞳孔へ飛びこむ。 たえまなく無花果の眠りをさまたげる。 沈黙は部屋の中に止まることを好む。 ・・・・・・・・・・・・ おお、けふも雨の中を顔の黒い男がやって来て、 私の心の花苑をたたき乱して逃げる。 長靴をはいて来る雨よ、 夜どほし地上を踏み荒らしてゆくのか。 *ただただ懐かしい・・ ![]() |
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11/25のツイートまとめ
2012.11.26 [Mon]
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貧乏人のための食材
2012.11.25 [Sun]
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11/24のツイートまとめ
2012.11.25 [Sun]
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年譜 青葡萄 一つの星をうたおう 李陸史(イユクサ)
2012.11.24 [Sat]
李陸史(イユクサ) 訳/安宇植(アンウーシク)
「おまえは石橋の袂(たもと)で拾ってきた」といっていた 祖母の叱言(こごと)をまこととしよう おれは本当に堤防の傍のあの村に 捨てられた 孤児たっだのかもしれない? だから十八歳の新春は 柳笛の調べに託してやり過ごし 初恋が流れていった港町の夜 涙混じりに飲んだ酒は 真っ赤な血よりも甘かった 功名がおれを嫌ってるといわれようと 一度でも声をかけたことがあったか 風まかせに帰ってきた村もからっぽで 霜を踏んで歩いた夜明けの路上で 肝臓ばかりが白っぽく紅葉し 蜘蛛の巣だけが足首に絡みつくにしても 鉄鎖につながれたように重くなる 雪の上を歩いていくと 足跡が地図になり ときには不安におののき 風も吹く (安宇植訳「李陸史詩集 韓国文学名作選」講談社より) ![]() 青葡萄 李陸史(イユクサ) 訳/安宇植(アンウーシク) わがふるさとの七月は たわわの房の葡萄の季節 ふるさとの伝説は一粒一粒に実を結び つぶらな実に遠い空の夢を宿す 空の下の青海原は胸を開き 白い帆船が滑るように訪れると 待ち詫びる人は船旅にやつれ 青袍(あおごろも)をまとって訪れるという 待ち人を迎えて葡萄を摘めば 両の手のしとどに濡れるも厭わず 童(わらべ)よ われらが食卓に銀の皿 白い苧(からむし)のナプキンの支度を 一つの星をうたおう 李陸史(イユクサ) 訳/安宇植(アンウーシク) 一つの星をうたおう。たった一つの星を 十二星座のあのおびただしい星の群れを どうしてうたえようか たった一つの星! 朝 消え去るときに見て 夜 現れるときに見る星 ぼくらとものすごく親しく もっとも輝かしい星をうたおう 美しい未来を切り開く 東方の大きな星を持とう 一つの星を持つことは 一つの地球を持つこと 染みだらけの悲しみよりほかに失うものとてない 古臭いこの地上で 一つの新しい地球をわがものとする 来たる日の喜びの歌を 喉も裂けよと声を張り上げ 心ゆくまでうたってみよう 乙女の瞳を感じつ帰っていく 軍需夜業の若き友たち 青いオアシスを思い描く辛い砂漠の キャラバンも心を潤すがいい 火田(かでん)に石くれを拾う農民たちも 沃野千里をわがものとしよう だれもがおのれにふさわしい豊饒の地球の主宰者として 主(あるじ)のなき一つの星をわがものとする 歌をうたおう 一つの星一つの地球がしっかりと鍛えられたその地上に あらゆる生産の種をわれらが手で蒔いてみよう 嬰粟(えいぞく)のような輝かしい実を穫り入れる饗宴では 礼儀にこだわることなしに半酔の歌でもうたってみよう 厭離穢土(えんりえど)し人々を治めたまう神はつねに神聖にして 新星を求めていく移民の群れに加わることはないから 新しい地球に寄せられた罪なき歌を 真珠のごとく撒き散らそう 一つの星をうたおう。たとえ一つの星であれ 一つまた一つの十二星座すべての星をうたおう 素敵な詩人はどこ国にでもいる。心惹かれる詩も・・ 最近のぼくのお気に入りの詩人が戦前の朝鮮半島の詩人、李陸史(イユクサ、1904~1944年)。抗日運動家でもあった李陸史(イユクサ)が日本の官憲によって殺されたのは、まだ41歳の時だったという。 【訳注】 ・火田(かでん) ・・・ 焼き畑のこと。 ・罌粟(えいぞく) ・・・ ケシが嬰粟と誤伝されたのであろう。ケシは韓国では、楊貴妃と呼ばれるほうが多い。 ・厭離穢土(えんりえど) ・・・ 仏教で、汚れたこの世を嫌って離れること。 ■ネット漂流で面白かったサイト(ものすごい情報量)は「社会実情データ」図録ーhttp://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/index.html |
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11/23のツイートまとめ
2012.11.24 [Sat]
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倚りかからず 夏の星に (茨木のり子)
2012.11.23 [Fri]
倚りかからず
もはや できあいの思想には倚りかかりたくない もはや できあいの宗教には倚りかかりたくない もはや できあいの学問には倚りかかりたくない もはや いかなる権威にも倚りかかりたくない ながく生きて 心底学んだのはそれぐらい じぶんの耳目 じぶんの二本足のみで立っていて なに不都合のことやある 倚りかかるとすれば それは 椅子の背もたれだけ 夏の星に まばゆいばかり 豪華にばらまかれ ふるほどに 星々 あれは蠍座の赤く怒る首星アンタレス 永久にそれを追わねばならない射手座の弓 印度人という名の星はどれだろう 天の川を悠々と飛ぶ白鳥 しっぽにデネブを光らせて 頚の長い大きなスワンよ! アンドロメダはまだいましめを解かれぬままだし 冠座はかぶりてのないままに 誰かをじっと待っている 屑の星 粒の星 名のない星々 うつくしい者たちよ わたくしが地上の宝石を欲しがらないのは すでに あなた達を視てしまったからなのだ *政治家をみても、女性の方がしっかりしていて変節するのが少ない。 公約として「女性差別撤廃」「議員や管理職の三分の一を女性に」を掲げる党があってもいいなと思う。 |
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11/22のツイートまとめ
2012.11.23 [Fri]
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紙の上 山之口貘
2012.11.22 [Thu]
紙の上 山之口貘
戦争が起きあがると 飛び立つ鳥のように 日の丸の翅をおしひろげそこからみんな飛び立つた 一匹の詩人が紙の上にゐて 群れ飛ぶ日の丸を見あげては だだ だだ と叫んでゐ 発育不全の短い足 へこんだ腹 持ちあがらないでっかい頭 さえづる兵器の群れをながめては だだ だだ と叫んでゐる だだ だだ と叫んでゐるが いつになつたら「戦争」が言えるのか 不便な肉体 どもる思想 まるで砂漠にゐるようだ インクに渇いたのどをかきむしり熱砂の上にすねかへる その一匹の大きな舌足らず だだ だだ と叫んでは 飛び立つ兵器をうちながめ 群れ飛ぶ日の丸を見あげては だだ だだ と叫んでゐる *これほどの反戦詩はあるだろうか・・ 詳しくは『検閲逃れた反戦の叫び 山之口貘の傑作詩「紙の上」』ーhttp://nikkosunadokei.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-3d36.html |
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11/21のツイートまとめ
2012.11.22 [Thu]
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アルチュール・ランボー 『地獄の季節』より
2012.11.21 [Wed]
![]() 戟叉の一撃 火の雫 いいとも、けっこうさ もう一度 探しだそう 永遠を それはきらめく太陽と海 待ちわびた魂よ ともにつぶやこう 空しい夜と 烈火の昼の せつない思いを! (アルチュール・ランボー『地獄の季節』より) *高校時代にランボーのこの詩を読んで以来、まるで燦然と輝く北極星だった。 初期の彼の詩にも素晴らしい詩が多い。でも無理は禁物だ。ランボーみたいに墓場へ急ぐ競争をしたってしょうがない。 むしろ正岡子規のような諦観こそ我々日本人に欠けているものに違いない。 《余は今まで禅宗のいわゆる悟りという事を誤解していた。 悟りという事はいかなる場合にも平気で死ぬる事かと思っていたのは間違いで、悟りという事はいかなる場合にも平気で生きて居る事であった》 人間は間違いが多く、妥協し汚辱にまみれながら生きてゆかねばならぬ時も多いが・・ 「正義はつねに永遠に美しく清らかなものである」(ビクトル・ユーゴー) 一兆円の利権に目がくらんで瓦礫を日本中に運んで放射能をばら撒くな! 福島の子供たちでもうこれ以上人体実験しないで安全な地へと運べ! 加害東電て被害者からの賠償請求を査定するという不正義をもう止めろ! 水俣病の後のように、賠償だけをやる特別委員会を作ればすむ話しだ・・ *沖縄の放浪詩人山之口貘の自伝的詩『生活の柄ー高田渡』はー『ここ』 彼と彼の友人だった金子光晴同様に関東大震災後に詩人となったののが宮沢賢治だった(↓の彼らの詩参照を)。 小熊秀雄ほではないが、明治末の大逆事件に反対の石川啄木を受け継ぐ反戦的詩人たちだった。 賢治の詩や童話には革命についての作品(「オッペルと象」「ビジテリアン大祭」や多くの詩)や、軍隊を皮肉ったり(「バナナン大将」)や、戦争の空しさ(「カラスの北斗七星」)や、詩「鼓者」のように国を奪われて異国をさすらう朝鮮の人々への哀切な詩も。 山之口貘は『紙の上』を読めば、その反戦の意思の強さは明らか。 |
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チェ・ゲバラの手紙から
2012.11.21 [Wed]
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反対 金子光晴
2012.11.21 [Wed]
![]() 僕は少年の頃 学校に反対だった。 僕は、いままた 働くことに反対だ。 ぼくは第一、健康とか 正義とかがきらひなのだ。 健康で正しいほど 人間を無精にするものはない むろん、やまと魂は反対だ 義理人情もへどが出る。 いつの政府にも反対であり、 文壇画壇にも尻を向けてゐる。 なにしに生まれてきたと問はるれば、 躊躇なく答えよう。反対しにと。 ぼくは、東にゐるときは、 西にゆきたいと思ひ、 きもの左前、靴は右左、 袴はうしろ前、馬には尻をむいて乗る。 人のいやがるものこそ、僕の好物。 とりわけ嫌ひは、気の揃ふといふことだ。 僕は信じる。反対こそ、人生で 唯一つ立派なことだと。 反対こそ、生きていることだ。 反対こそ、じぶんをつかむことだ。 (金子光晴詩集『赤土の家』1919年発行より) *あっぱれと言うしかない。 関東大震災後に日本を代表するようになった三人の詩人(金子光晴、山之口貘、宮沢賢治)は、単なるアナーキー(=反権力的)反戦詩人ではなく、すぐれてシャーマニズム的。 この詩などは、完全にアメリカ先住民の雷のシャーマン(スー=ダコタ族では道化の「へヨカ」→すべて人と逆行動をとらなければならない)と同じだし・・山之口貘のへそ曲がり度も日本人では突出してるし、そもそも放浪自体がシャーマンの必須条件であり、夢を使って精神界へと旅するのがシャーマン。 これは当人たちの資質もあるが、大正デモクラシーという時代背景に関係が・・賢治童話は、その頃盛んになった内外文化紹介、特にアイヌ文化なしに理解不能 |
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11/20のツイートまとめ
2012.11.21 [Wed]
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『悪の華』ボードレールと『花地獄』高内壮介
2012.11.21 [Wed]
![]() (この写真は「レイバーネット」ー『ここ』からと思うんだけど違ってたゴメン!) われ、傷にして刀なり 掌にして打たるる頬なり 四肢にしてかつ拷問車 死刑の囚徒かつ刑吏なり われ、わが心の吸血鬼なり・・ (『悪の華』斉藤磯雄訳) 全滅に向っていることもしらない 遠い雪中行軍のような音が ぽつんと、ことこきれてしまうと しんしん淋しさがつもってきて どうしようもなく 夜の夜中に なま玉子をのむ (『花地獄』高内壮介「水仙」より) 数億年も生きている さかなのはらわたの中に のまれてしまうと 俺も、お前も めくらのむきみとなり 血の虹や、雨の線が 俺のもう盲膜をかすめる時 俺のガスは よじれあう おんなの口から 俺の どろどろの奥へ しみとおってくるのだ (『花地獄』高内壮介「浄夜」より) |
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〔サキノハカといふ黒い花といっしょに〕 宮沢賢治
2012.11.21 [Wed]
![]() サキノハカといふ黒い花といっしょに 革命がやがてやってくる ブルジョアジーでもプロレタリアートでも おほよそ卑怯な下等なやつらは みんなひとりで日向へ出た蕈のやうに 潰れて流れるその日が来る やってしまへやってしまへ 酒を呑みたいために尤らしい波瀾を起すやつも じぶんだけで面白いことをしつくして 人生が砂っ原だなんていふにせ教師も いつでもきょろきょろひとと自分とくらべるやつら そいつらみんなを びしゃびしゃに叩きつけて その中から卑怯な鬼どもを追ひ払へ それらをみんな魚や豚につかせてしまえ はがねを鍛へるやうに 新らしい時代は新らしい人間を鍛へる 紺いろした山地の稜をも砕け 銀河をつかって発電所もつくれ 注:サキノハカは墓という字を分解したという説もある。 晩年にはマルクスやレーニンを勉強していたり、「革命」という作品名が賢治の手帳に残されている。 マルクスに言及した詩があったり、革命が色々な作品にも出てくる。(思いつくだけでも、「オッペルと像」や「ビジテリアン大祭」) 労農党に資金援助や事務所まで用意した賢治の革命論はついに未完だったが・・ その他に好きな詩は「生徒諸君に寄せる」。日本初の宇宙飛行士毛利さんが好きだったとかで宇宙まで持っていったという詩集から朗読をー『ここ』 |
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11/20のツイートまとめ
2012.11.21 [Wed]
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詩2 水の中のナイフ
2012.11.20 [Tue]
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詩1 ミソサザイ
2012.11.20 [Tue]
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11/19のツイートまとめ
2012.11.20 [Tue]
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11/18のツイートまとめ
2012.11.19 [Mon]
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