詩人PIKKIの第三ブログ

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自作詩リバイバル(4)   水の中のナイフ


自作詩リバイバル(4)  水の中のナイフ

水のきらめきに見入ってると
いつの間にか
映画ばかり見ていた二十代の頃へと還ってゆく

その頃以来手放せないナイフがある
枯葉踏む山道でも 蝉時雨の公園でも
都会の雑踏で迷子になってしまった夕暮れにも
きみから贈られた赤い小さな五徳ナイフが
ポケットにずしりと重い

このナイフで何度
お祝いのビールの栓を抜いたろう
星に手が届きそうな山小屋で
薪ストーブに手をかざしながら眠れない夜にも

病室のきみを見舞った時
真っ赤な林檎を片手に
「最後まで切らずに皮をむけるんだよ」と
微笑み合いながら

きみの死からもはや十年
いよいよ赤く色褪せることのないナイフで
きみの好きだった桃缶を詰開ける
きらり きらきら
水の中のナイフみたいな
きみの思い出でいっぱいのナイフで
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