fc2ブログ

詩人PIKKIの第三ブログ

ブログ本文は目次下の空白30cmの後から始まるので要注意!

09« 2023.10 »11
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

きみは人間の怖さを知らないのか


未分類

いつものお気に入りの場所で
サマーベッドの上に寝転んでは
せせらぎの音に耳を傾けていた

青空をゆく深山の雲に
手が届きそうで
デジカメでパチクリしたあと
周りの山々をスケッチし始めると
一匹の蝶が鉛筆を握る指に舞い降りた

きみは人間の怖さを知らないのか
ぼくの手の中にすっぽりと収まりそうな
白と茶色と茜色の模様の
物思いにふけってる風な
小さな蝶よ

仕方なく
それから10分以上も
ピクリとも動けなかった
左手で本を読んだり
ペットボトルのお茶を飲んだり

その小さな蝶が やっと
カジカ蛙が懸命に鳴く谷間へと飛んでいって
「やれやれ」と大きなため息をつく
その蝶の後姿に
「きみは人間の怖さを知らないのか?」と呟きながら

関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿

secret

TRACKBACK

この記事のトラックバックアドレス

→この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)